脳トレとピアノ

近所に住む小3の孫がピアノを習い始めた。私もピアノが弾けたらいいなと思ってはいたが、退職して10年。頭はさびつき、探し物ばかりの日々。しかし娘が子供の頃使っていたピアノがもったいない、今は時間もある。70歳の一大決心を先生に打ち明けた。無理せず月に1回から始めて今は2回レッスンを受けているが、ヘ音記号が苦手でなかなか思うように読めない。片手ずつ練習後、両手で弾くと全然左手が動かない。なかなか思うようには弾けないが、フジコ・ヘミングさんの弾くリストの『ラ・カンパネラ』を聴いた時の驚きと感動は忘れられない。私もこの曲を弾きたいと、原曲ではないが先生が用意して下さった簡単に編曲されたバージョンで挑戦した。今はピアノと格闘しているが、いつかは優雅に弾いている自分を夢想する。今日も音が漏れないように戸を閉めて“脳トレピアノ”に励んでいる。

 

※73歳生徒さんが新聞に投稿されたものです。とても熱心に練習なさって、ベートーベンの『エリーゼのために』を原曲でマスターされました。今は中学2年生になったお孫さんと競って頑張られています。是非発表会でお孫さんとの連弾を披露して頂きたいです❣

                                                  2024年4月10日